猫が餌皿をひっくり返すのはなぜ？

猫のちゃぶ台返し？

猫にゴハンをあげていると、
最初は喜んで食べていたのに、何故か
餌皿を下からすくうようにしてカタカタ鳴らし、
最終的に「餌皿をひっくり返す」行動をします。

そのとき、まだ餌が残っているときもありました。

まるで某アニメに出てきた頑固親父の「ちゃぶ台返し」のように、
足で餌皿をひっくり返します。

餌皿がある台の下は猫のトイレなのに‥
ああっ、トイレの砂の上にまだ食べかけのゴハンが‥😨

猫はなぜ餌皿をひっくり返すのだろうか？
まだ美味しいゴハンが残っているのに‥

また、ゴハンを食器に入れてあげても、
わざわざ食器から出して食べる猫がいるそうです。

ドライフードを1粒ずつ食器から出して食べる丁寧な猫から、
食器をひっくり返し、ゴハンを出してから食べ始める猫まで、
そのやり方は様々で、実に個性的です。

猫が餌皿をひっくり返す理由

なぜ、このような奇妙な行動をするのか、
調べてみました。

1.こっそり食べたい

昔々、猫は野生時代、捕った獲物を他の動物にとられないように
こっそりと身を隠しながら食事をしていたのだと言われています。

肉食動物のなかでも体が小さい猫が身につけた、
生き延びるための知恵だったのかもしれません。

そのため、今でも野生の頃の名残で
本能的にオープンな場所で餌を食べたくない、
と感じてしまう猫は少なくありません。

もっと違う場所に持っていってゆっくり食べたい、こっそり食べたい、と
隠れて食べたい派の猫は思うのでしょう。
そのため、猫は一度餌を隠そうとします。

野生の頃に土を餌にかけて餌を隠していたように。

2.あとで食べようと思っている

猫は意外と少食な動物。
胃袋は犬の半分ほどしかありません。

あまりたくさん食べることができない猫は、
お腹がいっぱいになって残った餌を
『あとで食べよう』と思い、とっておくことがあります。

警戒心の強い猫や、野生の血が濃い猫など、
『あとで食べるために餌を隠しておこう』と
餌皿を隠そうとしているうちに餌皿をひっくり返してしまうのでしょう。

3.食器が軽すぎる
軽い食器ですと食べる都度に動いてしまいます。
それを嫌って少しづつくわえて取り出して食べることがあります。

猫にはザラザラした舌を使って餌を舐め取ったり、餌を口に入れてから、
頭を振って飲み込んだり、という独特の食べ方があります。

4.ヒゲが汚れるのがイヤ
猫の中には、ヒゲが汚れるのをとても嫌がるコがいます。

そのような猫は、餌皿に深さがあるとヒゲが汚れるので、
そこから餌を出し、平らなところで食べることがよくあります。

5.食べ物が大きい
猫の食べ方はほとんど丸呑みに近いので、
大きなかたまりのまま与えると、
少しずつ取り出して食べる必要があるのです。

餌皿をひっくり返さないようにするには

餌皿をひっくり返す理由は、
「餌を隠したい」という猫の心理に起因していることが多いようです。

あまり離れず、食器から15～20cmくらいのところで食べるのなら、
汚れには対処できます。

そこで、あまりオープンな場所ではなく
囲いの中やケージの中など、
猫が安心して食べられる場所に食事場所を移動してみましょう。

食器や食事、食事場所を見直しても変化がないようならば、
ランチョンマットを敷くのも1つの方法です。

マットの素材もいろいろあるので試してみては？
猫はツルツル滑ったり、ガサガサ音がする物では落ち着かない傾向があるので、
布のようなマットを選ぶと成功しそうです。

あとがき

猫も人間と同じで、いろいろなタイプがいます。

「あとで食べるために餌を隠しておこう」というタイプなのか、
「食器が軽いので自力で餌皿を落とす」タイプなのか、
「食べるときヒゲが汚れるのがイヤ」というタイプなのか、
理由はさまざまです。

猫の意見を聞くのも難しいので、様子見しかありません。

そういえば、猫に限らず、
自分が子どもの頃に飼っていた犬にも似たような現象がありました。

この犬は給食の残り物の食パンの耳を
自分の小屋の横に穴を掘って、宝物のように大事に埋めて隠すのです。
しかしその後、掘り出して食べるわけでもなく、結局そのままなのですが、
その行動に不思議さを感じたものでした。